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[全日语]穂高岳槍ヶ岳縦走記(二)

发表时间:2012/4/9字号:T|T
穂高岳槍ヶ岳縦走記 鵜殿正雄  二 穂高岳東口道 十五日前三時、起て見ると晴、先(ま)ずこの様子なら降(ふ)りではなかろう、主人の注意と下婢(かひ)の働きで、それぞれの準備を終り、穂高よりすぐ下山する...

穂高岳槍ヶ岳縦走記

鵜殿正雄

                                                          二 穂高岳東口道

 十五日前三時、起て見ると晴、ずこの様子ならりではなかろう、主人の注意と下婢かひの働きで、それぞれの準備を終り、穂高よりすぐ下山する者のためにとて、特に案内者一名をやとい、午前の四時、まだくらいうち、提灯ちょうちん便たよりての出発。あずさ川の右岸に沿い、数丁登って河童橋かっぱばしを渡り、坦道たんどうを一里ばかり行くと、徳合とくごうの小屋、左に折れ川を越えて、少々下れば、穂高仙人、嘉門次の住居、ほうけん余、屋根・四壁等皆板張り、この辺の山小屋としてはかなりのつくり、檐端に近き小畠の大根は、立派に出来ている、東は宮川池に注ぐ一条の清流。嘉門次は炉辺で火をきながら縄をうている、どうも登山の支度をしてはいないらしい、何だかいぶかしく思うて聞いて見ると、穂高の案内なら昨夜のうちに伝えて下さればよかった、と快く承知し、支度もそこそこ、飯をかっこみ、四十分ばかりで出発した。時に前五時四十分。
 嘉門次は、今年六十三歳だ、が三貫目余の荷物を負うて先登するさまは、壮者と少しも変りはない。梓川の右手、ウバニレ、カワヤナギ、落葉松からまつ、モミ、ツガ等の下を潜り、五、六丁行き、左に曲がると水なき小谷、斑岩の大塊を踏み、フキ、ヨモギ、イタドリ、クマザサの茂れる中を押し分けて登る。いかにも、人間の通った道らしくない。大雨の折りに流下する水道か、熊や羚羊かもしかどもの通う道だろう。喬木では、ツガ、モミ、シラベ、カツラ、サワグルミ、ニレ等混生している。登るに従い、小谷が幾条にも分れる。気をつけていぬと、わからぬほど浅い、が最初の鞍部あんぶに出るまでは、右へ右へと取って行けば、道を誤る事はあるまい。この鞍部の前面は、小柴が密生している、山麓では緑色の毛氈もうせんを敷いたように見えるから、よく方位を見定めておくとよい。海抜約二千米突メートル以上は、雑木次第に減じ、ミヤマカンバ、ミヤマハンノキ、ミヤマナナカマド等の粗く生えたる土地、ここをぬけると上宮川原かみみやがわら「信濃、上宮川原、嘉門次」、左の方数丁には、南穂高の南東隅に当るしゃ色の絶嶂ぜっしょう。一休して、この川原を斜めに右方に進み、ベニハナイチゴ、ミヤマナナカマド、ミヤマカンバの小柴を踏み、午前八時には前記の鞍部、高さ約二千二百六十米突、ここに、長さ十間幅四間深さ三尺ばかりの小池がある、中ほどがくびれて瓢形ひょうけいをなしているから、瓢箪池ひょうたんいけといおう。池のまわりのツガザクラ、偃松はいまつは、濃き緑を水面に浮べている。これより左折暫時ざんじ小柴と悪戦して、山側を東北に回り十丁ばかりで、斑岩の大岩小岩が筮木ぜいぼくを乱したように崩れかかっている急渓谷、これが又四郎谷「信濃、又四郎谷、嘉門次」、やや下方に、ざあ、ざっと水の流るる音、これから上は、残雪の他、水を得られないとて水筒にみたし、一直線にこの急坂を登る。
 一岩を踏むと、二つも三つも動く、中には戛々かつかつと音して、後続者の足もとをかすめ、渓谷に躍って行くので、皆横列になって危険を避ける。約二千六百四十米突の辺から、三丁余の残雪、雪上では道がはかどらねば、の嶂壁の下に沿うて登る、この雪が終ると、峡谷が四岐する、向って左から二番目がよい、午前十時五十分、約二千八百四十米突の山脊つく。
 すぐ目についたは温泉場、その南にとなって琉璃色るりいろのように光る田代池たしろいけ焼岳やけだけも霞岳もよく見える、もうここに来ると偃松は小くなって、処々にその力なき枝椏しあを横たえ、黄花駒の爪はひとり笑顔をもたげている、東南方数町に峰「信濃、前穂高岳、並木氏」二つ、高さは二千八百米突内外、その向うが今朝登って来た上宮川原。間もなく南麓から、霧がぽかぽかやって来た。急遽右に折れ、三角点目的に登る。このあたり傾斜ややゆるく、岩石の動揺が少ないので、比較的容易だ。

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